宅配食を見ていると、まず目に入るのは「1食○円」という数字です。これだけを見ると、かなり比べやすそうです。
でも、実際に注文すると送料が加わります。しかも送料は、サービスごとに一律だったり、地域で変わったり、購入金額によって安くなったり、最初から商品代に含まれていたりします。
そこで今回は、M-AR-002で見た12サービスをもう一度確認し、「1食分」として同じように計算できるサービスは、いったん全部計算してみることにしました。計算式はシンプルです。
(継続時の商品代+東京都までの送料)÷ 届く食数
広告に出ている単価ではなく、実際に一回の配送で払う金額を食数で割ります。
この記事でわかること
- 比較可能な冷凍宅配食を、送料込みで計算し直すとどうなるか
- 同じサービスでも、注文食数で実質単価が変わる理由
- 「まとめるほど安い」が、そのまま正解にならない理由
- 価格を比べたあとに確認したい、冷凍庫との関係
この記事の調べ方
M-AR-002で調査した12サービスを再確認し、「1食分」の単位をそろえて計算できるものを抽出しました。各社公式サイト・FAQを中心に、継続時の商品価格、送料、食数を確認し、東京都配送を前提に送料込み1食単価を計算しています。
ツクリオ、シェフの無添つくりおき、FitDishは、家族で取り分ける冷蔵惣菜やパウチ単位の商品で、ほかの冷凍1食型と同じ「1食」で割ると意味が変わるため主表から外しています。
確認日:2026年9月27日
「1食○円」に送料を足すと、こうなった
まず、比較できるサービスを全部並べてみます。
| サービス | 比較した継続プラン | 商品代+送料 | 送料込み1食 |
|---|---|---|---|
| nosh | 6食 → 12食 | 5,484円 → 8,730円 | 914円 → 約728円 |
| 三ツ星ファーム | 7食 → 21食 | 7,475円 → 15,908円 | 約1,068円 → 約758円 |
| DELIPICKS | 弁当8食 → 12食 | 7,744円 → 10,135円 | 968円 → 約845円 |
| GREEN SPOON | DELI BENTO 8食 → 20食 | 8,694円 → 18,030円 | 約1,087円 → 約902円 |
| ワタミの宅食ダイレクト | いつでも三菜 7食 → 20食 | 4,701円 → 10,170円 | 約672円 → 約509円 |
| 食宅便 | おまかせ7食 → 14食(2セット) | 5,770円 → 10,600円 | 約824円 → 約757円 |
| まごころケア食 | 健康バランス 7食 → 21食 | 3,962円 → 9,254円 | 566円 → 約441円 |
| わんまいる | 健幸ディナー 5食 | 5,560円 | 1,112円 |
| ニチレイ 気くばり御膳 | 月替わり定期8食 | 6,400円 | 800円 |
※東京都への配送を想定。継続利用時の通常・定期価格を基本に計算。端数は四捨五入しています。
※DELIPICKSは購入金額に応じて送料が変わり、税込6,000〜9,999円は590円、10,000円以上は送料無料として計算しています。
※GREEN SPOONのDELI BENTO単価は、現行公式ページ上で静的な価格表を確認できなかったため、2026年時点の複数の最新価格情報で一致しているS BOX 963円、L BOX 852円を暫定使用しています。送料990円は公式確認済みで、公開前に公式注文画面で再確認します。
※ワタミの宅食ダイレクトは2026年9月27日時点の本州・四国・九州880円で計算。2026年10月1日の新規注文分から990円へ改定予定です。
※食宅便は1梱包に同一出荷元の商品を2セットまで入れられるため、14食は7食セットを2セット同梱した場合で計算しています。
※ニチレイは「気くばり御膳 月替わり8食」の定期価格6,400円・送料当社負担で計算しています。
全部入れると、さすがに数字は多くなりました。ただ、ここで「一番安いサービス」を決めたいわけではありません。むしろ見たいのは、同じサービスの中で、食数を増やしたときに送料込み単価がどう動くかです。
主表から外した3サービス
M-AR-002で扱った12サービスのうち、次の3つは今回の主表から外しました。
- ツクリオ:家族で取り分ける冷蔵つくりおき。人数×食事回数の設計なので、冷凍弁当の「1食」と同じ割り方では比較しにくい
- シェフの無添つくりおき:同じく家族で取り分ける冷蔵惣菜。1人1食のトレー商品ではない
- FitDish:冷蔵パウチを複数ストックする仕組みで、1パックが必ず「一食まるごと」に相当するわけではない
価格を比較できないのではなく、同じ「1食○円」という物差しを使うと、かえって誤解しやすいためです。GREEN SPOONは複数の商品タイプがありますが、今回は1食型として比較しやすいDELI BENTOだけを使いました。わんまいるはトレー型ではありませんが、主菜1品+副菜2品を1食セットとして5食分届けるため、1食単位で計算しています。
並べて分かったのは、「送料の効き方」がサービスごとに違うこと
表を見ると、単純に「商品が安い/高い」だけではありません。
固定に近い送料を、多い食数で割るタイプ
三ツ星ファーム、ワタミ、まごころケア食などは、一定の送料を一回の配送で負担します。そのため、7食より14食、14食より21食とまとめるほど、1食あたりに乗る送料は薄くなります。まごころケア食なら送料980円を7食で割ると1食140円分ですが、21食なら約47円分です。同じ送料でも、食数によって見え方はかなり変わります。
食数を増やすと、商品単価そのものも下がるタイプ
noshや三ツ星ファーム、GREEN SPOONなどは、大きいプランになるほど商品自体の1食単価も下がります。そこに送料の分散効果も重なるので、少量注文と多量注文では、送料込み単価の差がかなり大きくなることがあります。noshなら6食で914円、12食で約728円。三ツ星ファームなら7食で約1,068円、21食で約758円です。
注文金額を増やすと、送料そのものが下がるタイプ
DELIPICKSは少し違います。現在は購入金額に応じて送料が決まり、税込5,999円まで1,180円、6,000〜9,999円は590円、10,000円以上は送料無料です。弁当8食では送料590円、12食では送料無料になるため、商品を増やすことで「送料を食数で薄める」だけでなく、「送料そのものが消える」という変化があります。
最初から送料込み・送料当社負担のタイプもある
ニチレイの月替わり定期8食は6,400円で送料当社負担です。この場合は「商品代+送料」を計算し直しても800円/食のままです。「送料別」と「送料無料」が同じ表に並ぶと、表示価格だけを見ていたときよりも比較しやすくなります。
では、一番多い食数を選べばいいのか
ここまでを見ると、「まとめればまとめるほど安いなら、大きいプランを選べばいいのでは?」と思います。価格だけなら、その考え方には理由があります。
でも、21食頼んだからといって21食をすぐ食べるわけではありません。週2回しか使わない人なら、21食は10週間分以上あります。そして宅配食は、届いた瞬間から冷凍庫の場所を使います。
- 入らない
- 次の便までに減らない
- 冷凍庫が宅配食だけで埋まる
- 結局スキップや日程変更が必要になる
なら、その人にとっての「安い食数」とは言いにくくなります。だから価格比較で必要なのは、最安になる食数を探すことではなく、自分が使い切れる範囲で送料込み単価を見ることなのだと思います。
比べるなら、「4週間で使う食数」に近づける
一人暮らしで週2回使うなら、4週間で8食前後。週3回なら12食前後。平日ほぼ毎日なら20食前後です。このくらいの利用量を先に決めれば、「21食が一番安いから21食」ではなく、自分の利用量に近いプラン同士で比べることができます。
週3回くらい使うなら、たとえばnoshの12食、DELIPICKSの12食、三ツ星ファームの14食、ワタミの10〜14食、まごころケア食の10〜14食などが比較対象になってきます。
- 商品代
- 送料
- 一回の支払額
- 送料込み1食
- その食数を使い切れるか
を見る。この順番なら、広告の一番小さい数字に引っ張られにくくなります。
初回割引は、継続価格とは分けて見る
宅配食には初回割引が多くあります。noshは入口によって初回割引額が異なることがあり、三ツ星ファームの通常プランは14食・21食の初回送料が無料です。各社でキャンペーンも変わります。
こうした条件は「最初にいくらで試せるか」という意味では大事ですが、毎月使ったらいくらになるかを調べるときに混ぜると比較がずれます。なので、この記事では初回のお得さではなく、原則として継続時の支払額を使いました。
配送地域をそろえないと、同じ比較にならない
送料の決まり方もサービスによって違います。noshのように配送地域で送料が変わるサービスもあれば、全国一律に近いサービス、購入金額で変わるサービス、送料当社負担の定期便もあります。
今回、東京都配送にそろえたのはそのためです。自分で比較するときも、「自分の住所まで送ると送料はいくらか」を一度確認してから計算した方がよさそうです。
価格を見るときのしるべ
「1食○円」を、そのまま比較しない。
STEP 1 自分が4週間で使う食数を決めるまず週2回、週3回など利用頻度から、無理なく使える食数を出す。
STEP 2 継続価格に、自分の配送先までの送料を足す初回割引ではなく、通常時に一回いくら払うかを見る。
STEP 3 その総額を、届く食数で割る「商品代+送料」÷食数で、自分の使い方に近い実質単価を比べる。
送料込みで安くなる食数が分かったら、次は「冷凍庫に入るか」が残る
今回、比較できるサービスを全部計算してみて分かったのは、送料込み単価を下げようとすると、多くの場合は注文食数が増えるということでした。
まごころケア食は7食より21食の方が実質単価が下がり、三ツ星ファームも7食より21食、noshも6食より12食です。でも、その安さを選ぶには、その食数を受け取れる冷凍庫が必要です。
しかも同じ10食前後でも、トレーの大きさや厚みはサービスごとに違います。わんまいるのように主菜・副菜が別パウチになっているサービスもあります。
つまり、価格を計算した次に残るのは、「安くなる食数は分かった。でも、その食数はうちの冷凍庫に入るの?」という問題です。ここは価格表だけでは答えが出ません。
次は、各社の容器サイズや一度に届く食数をもとに、宅配食は家庭の冷凍庫にどれくらい入るのかを整理していきます。
