「キッチンのリフォームは100万円くらい」
「お風呂なら150万円くらい」
リフォームを調べると、まず相場が目に入ります。
もちろん目安にはなります。
ただ、同じ「キッチン交換」でも、
今と同じ位置に入れ替えるのか。 壁付けから対面へ動かすのか。 床や壁まで直すのか。 配管を動かすのか。
で、工事はかなり変わります。
国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査では、リフォーム資金は平均170万円、中央値70万円でした。
平均と中央値だけでもかなり差があります。
なので、最初に「うちは平均より高い・安い」と考えるより、
何を、どこまで直すのかを先に揃える。
この方が見積は比べやすくなります。
この記事でわかること
- リフォーム費用の差が大きくなる理由
- 見積で「一式」より確認したいこと
- 追加費用が出たときに慌てにくくする準備
この記事の調べ方
国土交通省「令和7年度住宅市場動向調査」と、国土交通大臣指定の相談窓口「住まいるダイヤル」のリフォーム見積セルフチェック、見積事例を確認しています。
「費用差を6つに分ける」という整理は、公的な費目分類ではなく、見積の違いを読みやすくするためのみなしるべ編集上の整理です。
確認日:2026年9月25日
平均170万円でも、自宅の見積は決まらない
同じ調査では、リフォーム資金の平均は170万円、中央値は70万円です。
この差が大きいのは、クロスの張り替えのような比較的小さな工事から、水回り、間取り変更、大規模改修まで一緒に集計されているためです。
なので、
「リフォームの相場はいくら?」
という問いだけでは、自宅の見積はまだほとんど決まりません。
まず見るのは、
- 工事する部屋
- 交換する設備
- 位置を変えるか
- 内装をどこまで直すか
- 既存部分をどこまで残すか
です。
同じ設備交換でも、工事範囲で変わる
たとえばキッチンなら、
設備だけ入れ替える → 比較的、工事範囲を読みやすい
キッチンの位置を動かす → 給排水・電気・換気・床・壁まで影響することがある
という違いがあります。
浴室でも、ユニットバスを同じ位置で交換する工事と、在来浴室からユニットバスへ替える工事では、解体や下地の扱いが変わります。
大切なのは、
設備の価格だけではなく、その設備を入れるために何を直す必要があるか。
ここまでを一つの工事として見ることです。
費用差は、6つに分けると見やすい
見積を読むときは、次の6つに分けてみます。
| 見るところ | 何が変わる? |
|---|---|
| 1. 設備・材料 | 商品グレード、床材、壁材など |
| 2. 施工 | 職人の人数、工事日数、工法 |
| 3. 撤去・処分 | 既存設備や内装をどこまで壊すか |
| 4. 既存状態への対応 | 下地、配管、腐食、漏水など |
| 5. 仮設・養生・搬入 | 足場、養生、搬入経路など |
| 6. 設計・申請・管理 | 設計、現場管理、必要な手続き |
この6つのどこが違うのかを見ると、
「A社は高い」 「B社は安い」
だけでは見えなかった差が分かりやすくなります。
「一式」が多い見積は、内容を聞いてみる
住まいるダイヤルでは、見積書について、
- 工事項目
- 数量
- 仕様
- 単価
- 工事範囲
を確認するよう案内しています。
特に数量が「一式」になっている場合は、内容を確認した方がよいとしています。
「一式」という書き方自体が悪いわけではありません。
細かく分けにくい工事もあります。
ただ、
何が入っている一式なのか。
は聞いておきたいところです。
実際、住まいるダイヤルの見積事例でも、木工事の手間が一式100万円超で記載され、工事内容・範囲が分からないため明細が必要とされた例があります。
見積を見るときのしるべ
「一式」がある → 何が含まれるか確認
数量がある → 図面・現地寸法と合っているか見る
設備名がある → 型番・グレードまで確認
安い見積 → 入っていない工事がないか確認
高い見積 → 差額の理由を聞く
追加費用は「工事後に考える」より、決め方を先に聞く
リフォームは、新築と違って既存の家を開けてみないと分からないことがあります。
床を剥がしたら下地が傷んでいた。
壁を開けたら配管の交換が必要だった。
漏水や腐食が見つかった。
こうした追加工事を、契約前に全部確定するのは難しいことがあります。
なので確認したいのは、
追加工事が出たとき、どう決めるか。
です。
たとえば、
- 工事を止めて説明してくれるか
- 金額を出してから進めるか
- 写真を残すか
- 誰の承認で追加するか
を決めておく。
「追加費用をゼロにする」より、追加が出たときのルールを決める方が現実的です。
相見積もりは、同じ条件にして初めて比べやすい
住まいるダイヤルも、複数の見積書を取って比較することを勧めています。
ただ、A社には
「キッチンをきれいにしたい」
とだけ伝え、
B社には
「この型番で、床と壁も張り替えて、食洗機も付けたい」
と伝えたら、金額は比べられません。
最低限、
- 工事する場所
- 残すもの
- 交換するもの
- 希望する設備
- 内装範囲
- 予算
- いつまでに終えたいか
は、同じ条件で渡した方がよさそうです。
補助金は「最後に引く」くらいが分かりやすい
断熱、窓、省エネなどでは補助制度が使えることがあります。
便利ですが、
- 対象工事
- 対象製品
- 登録事業者
- 申請期間
- 予算残
で条件が変わります。
最初から「補助金があるからこの工事をする」ではなく、
補助金なしでも必要な工事かを決めて、使える制度があれば最後に確認する。
くらいが分かりやすいと思います。
相場を見る前に、見積の条件を揃える
リフォーム費用を調べるとき、相場は入口として便利です。
でも、相場の数字だけで自宅の予算は決まりません。
まず、
何を、どこまで直すのか。
を揃える。
次に、
数量・仕様・工事範囲を見る。
さらに、
追加工事が出たときの決め方を確認する。
ここまで揃えば、複数の見積の「高い・安い」がかなり読みやすくなります。
